【裁判も?】太陽光発電における隣の家とのトラブル事例と解決策とは?
目次
太陽光発電における隣の家とのトラブルとは?
太陽光発電は、環境に優しいエネルギー源として注目を集めていますが、隣の家や周囲の土地への影響を考慮することが重要です。特に、太陽光パネルを隣の家の前や近くに設置する際には、反射光や騒音などが原因で近隣トラブルになる可能性を考慮する必要があります。
一方で、太陽光発電を設置した後に、隣に3階建てが建って日陰ができてしまうというトラブルも考えられます。そのほか、太陽光発電の周囲への影響は、反射光落雪や落ち葉、雑草トラブル、天災による被害など、さまざまな側面で考慮すべき点が存在します。
この記事では、太陽光発電を検討している人や、既に太陽光パネルを設置している人に向けて、隣地や近隣住民とのトラブル対策について詳しく解説していきます。
この記事を読むことで
・太陽光発電システムの設置が隣の家に与える影響についての理解
・太陽光パネルの反射光による近隣住民への影響とその対策方法
・隣地に3階建ての建物が建つ際の対応策
・近隣トラブルの実例と裁判まで発展したケース
・反射光トラブルとその対策
・騒音トラブルとその対策
・落雪トラブルとその対策
・雑草や落ち葉のトラブルとその対策
・天災によるトラブルとその対策
がわかります。
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太陽光発電で隣の家とのトラブルは起こりやすい?
太陽光発電システムは注目されていますが、住宅地での導入には近隣とのトラブルが起きる可能性があるという問題も含まれます。特に、太陽光パネルを設置する際、隣の家との距離やパネルの向きが重要なポイントとなります。
また、パネルからの反射光や影の問題、さらには騒音や落雪など、さまざまなトラブルが発生する可能性がありますので、これらのトラブルを事前に理解し、適切な対策を講じることが重要です。
太陽光パネルを家の前に設置される近隣の心情
太陽光発電パネルが家の前に設置されると、隣接する住宅の住民は様々な心配を抱くことが一般的です。例えば、パネルからの反射光による眩しさや視覚的な不快感と光の熱による熱射病、パワーコンディショナが発する動作音による騒音などが挙げられます。
これらの問題は、日常生活に大きな影響を与えることがあり、近隣住民のストレスや不安の原因となることも少なくありません。
太陽光発電での近隣トラブル事例5選
太陽光発電システムに関連した近隣トラブルの事例には、以下のようなケースがあります。
①反射光によるトラブル
ソーラーパネルは太陽光を受けて発電しているため、その光の一部が反射してしまいます。そのため、それが理由で近隣住民から「反射光が眩しい」というクレームを受けてしまう可能性があるのです。また、反射光が眩しいだけでなく、近隣の部屋に反射光が入り、その光の熱で熱中症になり裁判になったという事案もありました。こちらについては後ほど詳しく解説します。
とは言っても、住宅用太陽光発電の場合は、屋根に取り付けるため反射光が原因でトラブルになる可能性は低いです。ですが、地面近くにソーラーパネルを設置する場合には、十分に注意するようにしてください。
②騒音によるトラブル
太陽光発電システムを使用するために「パワーコンディショナ」という設備を搭載する必要がありますが、このパワーコンディショナの動作音が原因で騒音トラブルになるケースもあります。
ですが、通称パワコンの動作音は、エアコンの室外機と同程度の大きさの音です。ですが、モスキート音という蚊が発する不快な羽音が発生することがあります。この音は周波数の高い音であるため、大人では聞こえない人も多いかもしれません。ですが、お子様は聞こえる方がほとんどなので、クレームになる可能性が高いです。
ですが、いずれにしても大きい音ではないので、家と家の間が少し離れていれば大して気になりません。ですが、都内のような家と家の隙間が狭いと多少うるさく感じる方もいるかもしれません。
③落雪トラブル
雪が積もった際に、太陽光パネルから雪が流れ落ちで近隣とトラブルになるケースがあります。というのも、太陽光パネルをイメージして貰えばわかりやすいかと思いますが、太陽光パネルは屋根と違って表面がツルツルしています。そのため、雪がとても滑り落ちやすくなっていて、近くを歩いている人に当たってしまう可能性があります。
④草木や雑草によるトラブル
こちらは設置した側が被害を被る可能性のあるトラブルになります。近隣の雑草や草木によって、太陽光パネルが思うように稼働しないというケースがあります。住宅用太陽光発電の場合は、雑草によるトラブルは少ないと思いますが、実際過去にツタ植物が太陽光パネルに絡まりショートした、という事例があります。
⑤天災によるトラブル
こちらは設置した側も近隣住民も被害を被る可能性のあるトラブルになります。2021年の九州、中国地方で起きた豪雨では、一部の地域で太陽光パネルが周辺の土砂とともに流れてしまったほか、住宅の屋根に設置されていたパネルが飛散したという被害も報告されてます。
なお、豪雨などで太陽光パネルやパワコンが浸水してしまうと、誤って触れてしまった際に感電する恐れがあります。
ソーラーパネルの反射光で裁判になった実例
住宅用太陽光発電で実際に裁判にまでになった実例は、2013年に横浜で起きた裁判になります。
内容としては、「北面屋根に設置した12枚の太陽光パネルの反射光が眩しい」と北側に住む方が太陽光パネルを設置した方と設置工事を請け負った業者双方を相手取って裁判を起こしたものになります。
この裁判の結果は、一審では横浜地裁が太陽光パネルの撤去命令を下したのですが、控訴して東京高裁の判決では、一審の判決が覆り、損害賠償は認められないという判決が出ました。
二審で覆った理由としては、「我慢できる範囲の眩しさ」だったということでした。具体的に言うと、
・反射光が他の屋根材と比べて相対的に強いというデータが出なかった
・反射光が差し込む時間が、主張された時間と実際の時間が異なり短かった
・カーテンで対応できること
などという理由から損害賠償は認められない、判断された模様です。
なので、反射光もよほどのことがない限り、裁判になって損害賠償を支払うことにはならないかと思いますが、トラブルを避けたというわけではないので、事前に注意や対策をしておいて損はないと思います。
隣に3階建ての家が建つ影響
これまで設置することで近隣住民に与える被害をメインにお伝えしてきましたが、今回は被害を受けるケースについてです。
隣に3階建ての家が建つことにより日陰ができ、太陽光発電システムへの影響が懸念されます。特に、新築された建物が太陽光パネルへの日照を遮り、発電量が大幅に減少する可能性があります。このような状況では、パネルの配置や角度の見直し、さらには発電システムの移設も検討する必要が出てくるかもしれません。
設置時にはお隣が2階建てだったのに、途中で建て替えを行って3階建てになって、発電量が減ったという事例はありますが、都心のような住宅密集地で起きているケースがほとんどです。そのため、住宅密集地で太陽光発電を導入するという場合は特に注意しておいたほうがいいです。
太陽光発電の周囲への影響と理解
ここまで、太陽光発電を設置することで起こしてしまう可能性のあるトラブルと、設置後に被害を受ける可能性のあるトラブルについて解説してきました。もし、これから太陽光発電を導入するという場合は、先ほど挙げたトラブルなど、周囲への影響をしっかりと理解することが大切です。
そのため、反射光や騒音などのリスクに対して対策し、近隣住民との良好な関係を維持し続ければ、トラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
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太陽光発電で隣の家への影響を最小化する方法
太陽光発電を導入する際、隣の家への影響を最小化するためには、様々な対策を講じる必要があります。これには、設置場所の選定、適切な施工方法の選択、近隣住民とのコミュニケーションなどが含まれます。これらを考慮し、適切な対策を講じることで、トラブルを防ぎ、隣の家との良好な関係を維持することができます。
そのため、これからは反射光や騒音などトラブルになりそうな事案に対して、それぞれの対策について解説していきたいと思います。
また、太陽光発電関連で起きるトラブルは、近隣住民だけではありません。もし、近隣住民とのトラブル以外で起こりうるトラブルも確認しておきたい場合は、こちらの記事も併せてお読みください。
→【徹底解説】太陽光発電のトラブルになり得る事案14選|契約前に確認しておきたいポイントとは?
反射光のトラブル対策
太陽光パネルからの反射光が隣の家に迷惑をかけないようにするためには、パネルの設置角度や位置を慎重に検討する必要があります。反射光でトラブルになりやすいのは、北向きに設置した場合がほとんどです。
なお、先ほど紹介した裁判のケースも北向きに設置されていました。
また、太陽光発電を南向きと北向きに設置した場合で、反射光がそれぞれどのように反射するかをイメージにしましたので、下の画像も参考にしてください。
反射光はこのようなイメージで反射するので、南向きに設置した場合は反射光が上空に向かい、近隣住宅に向かう可能性はかなり低いです。一方で、北向きに設置すると、反射光が地面の方向へ向かうように反射するので、近隣住宅に向かってしまうのです。
なので、具体的な対策としては、
(1)太陽光発電を南向きに設置する
(2)業者にシミュレーションしてもらう
という方法が挙げられます。また、事前にご自宅の向きを確認しつつ、近隣住民の方との関係をしっかりと築いていけば、トラブルになる可能性もさらに低くなるでしょう。
騒音のトラブル対策
パワーコンディショナの音は、エアコンの室外機の音とモスキート音が騒音の素でした。ただ、パワコンの騒音はそこまで大きな音ではないので、隣の家との距離がある程度離れていれば、クレームになることは少ないです。
住宅密集地でどうして隣の家との距離が近い場合は、各メーカーから高周波の音を抑制するモデルのパワコンも販売されているので、こちらを検討してもいいかと思います。また、パワコンには室内設置型と室外設置型があるので、住宅密集地では室内設置型を選ぶと近隣住民とのトラブルになりにくくなります。
落雪のトラブル対策
落雪による被害を防ぐ方法としては、
・落雪防止設備を設置する
・雪どめが機能するように軒先側を空ける
があり、これらをすることで隣の家や通行人への被害を最小限に抑えることができます。また、屋根からの排雪を考慮した設計を行うことも、トラブルを防ぐ上で効果的です。
天災による被害の対策
豪雨などの天災による被害を防ぐためには、設置場所の選定や設計に注意を払う必要があります。実際に経済産業省からも「太陽光発電設備の台風期前の点検強化」について注意喚起をしています。そのため、台風や大雨の影響を受けにくい場所への設置、強風にも耐えられる丈夫な架台の使用、各パーツや部材に破損や劣化、損傷、緩みがないことをしっかりと確認するようにしましょう。
また、自然災害の保険もありますので、こちらも加入しておくと、さらに安心できると思います。
草木や雑草のトラブル対策
基本的に住宅用太陽光発電の場合は、草木や雑草によって被害が出ることはあまりありません。先ほどは事例を紹介しましたが、ご自宅の植物のツタなどであれば、太陽光発電に絡まないようにしておくべきですが、近隣住民の植物のツタだった場合、勝手に切ったりするとトラブルになる可能性が高いです。
そのため、日頃から近隣住民の方とコミュニケーションをとって、トラブルになる可能性を事前に防ぐようにしていきましょう。
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総括:【裁判も?】太陽光発電における隣の家とのトラブル事例と解決策とは?(1分で読みたい方はこちらから)
・太陽光発電システム設置における近隣トラブルは、主に反射光や騒音などに関連する
・太陽光パネルの反射光が原因で裁判になった実例が存在する
・3階建てなどの高層建物が隣接すると、太陽光発電の効率が低下する可能性がある
・太陽光発電の周囲への影響は計画段階で考慮することが重要
・反射光によるトラブルは、パネルの配置や角度の調整で対策可能
・騒音トラブルに対しては、パワーコンディショナーの適切な設置と高周波抑制モデルで対応可能
・落雪によるトラブルは、雪止めの設置や適切なパネル配置で対応可能
・天災による被害は、保険加入や定期的なメンテナンスでリスクを軽減
・草木や雑草によるトラブルはほとんどないが、日頃から近隣住民とコミュニケーションをとってリスク管理ができる
千葉を拠点とする『株式会社iR』では、太陽光発電、蓄電池、エコキュートやIHクッキングヒーターなど販売や工事を手掛けております。
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記事の監修者情報
太陽光発電、オール電化販売会社に営業として7年間勤務。
会社員時代に支店長を務め全支店TOPの売り上げを達成。
2016年からは独立し株式会社iRを設立。
設立後には船井総研の講師や外部企業のコンサルティングにも携わる。
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