太陽光発電×オール電化にしないと損?メリットとデメリットを徹底解説
目次
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- 太陽光発電×オール電化は実際どうなの?
- 太陽光発電×オール電化にしないと損って本当?
- 太陽光発電×オール電化のメリットとデメリット
- オール電化で太陽光発電がない場合のメリットとデメリット
- オール電化住宅で太陽光なしの場合の電気代は?
- オール電化×太陽光×蓄電池×エコキュートの相性の良さ
- オール電化の今後の動向
- 太陽光発電×オール電化にしない選択肢の検討
- オール電化やめとけという意見の背景
- 新築での太陽光発電×ガス併用のメリットとデメリット
- 太陽光発電×ガス併用のデメリット解消方法
- オール電化にしないけどエコキュートを置くメリットは?
- オール電化とガス併用はどっちがお得?シュミレーションの必要性
- オールガスのメリットとデメリット
- 太陽光発電×オール電化にしないと損?メリットとデメリットを徹底解説のまとめ
太陽光発電×オール電化は実際どうなの?
「太陽光発電 オール電化にしない」と検索する人々に向けて、この記事では、オール電化住宅に太陽光発電を導入するかどうかの判断に役立つ情報を提供します。新築の際に「太陽光発電 ガス併用 新築」を検討している方や、オール電化で「太陽光なし 電気代」を抑えたいと考える方にとって、太陽光発電とオール電化の相性やその経済効果について詳しく解説します。
また、「オール電化 太陽光 蓄電池 エコキュート」の組み合わせのメリットや、逆に「オール電化やめとけ」という意見の背景も紹介します。「オール電化 ガス併用 シュミレーション」を行うことで、自宅に最適なエネルギー選択が見えてくるでしょう。さらに、太陽光発電を導入しない場合の「ガス 太陽光 デメリット」や「エコキュート オール電化に しない」場合の注意点についても触れます。「オール電化 今後」の動向や、「オールガス デメリット」と併せて、これからのエネルギー選択の参考にしてください。
この記事を読むと
・太陽光発電とオール電化の経済的なメリットとデメリット
・太陽光発電を導入しない場合の電気代の増加
・太陽光発電とガス併用のメリットとデメリット
・オール電化の今後の動向とエネルギー選択のポイント
などがわかります。
太陽光発電×オール電化にしないと損って本当?
結論から言うと、太陽光発電とオール電化を組み合わせないと損をする可能性はあります。その理由は、オール電化の家庭では電気代が大きな割合を占めるためです。太陽光発電を導入すれば、日中の高い電力料金を自家発電で賄うことができ、電気代の大幅な節約につながります。
例えば、昼間に太陽光発電で作った電気をそのまま家庭内で使うことで、電力会社から買う電気の量を減らすことができます。具体的に言うと、4人家族の電気使用量は約400kWhで11,200円の電気代がかかると総務省統計局の家計調査から出ています。一方、5kWの太陽光発電を設置した場合、年間の発電量が5,000〜6,000kWhの電力を発電できると言われています。月々に換算すると、400〜500kWh発電できると言うことになります。
実際には送電ロスや天候に左右されるところもあるので、発電した電力を全て自家消費できるわけではないですが、仮に太陽光発電で発電した電力を全て自家消費した場合、太陽光発電で発電した電力だけで賄うことができるため、電気代がかからないということになります。また、余った電力を売電することで収入を得ることもできます。オール電化と太陽光発電の組み合わせは、エコで経済的な選択と言えますし、相性がいいと言われる理由でもあります。
ただし、初期費用が高い点やメンテナンス費用がかかる点には注意が必要です。これらのコストを考慮しても、長期的には経済的メリットがあるため、多くの家庭でこの組み合わせが推奨されています。
さらに、太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めておけば、夜間や天気の悪い日にも使用することができます。これにより、電力供給の安定性が向上し、電気代のさらなる節約が可能です。オール電化の家庭に太陽光発電を導入することで、エネルギーの自給自足が実現し、経済的にも環境的にも大きなメリットがあります。
太陽光発電×オール電化のメリットとデメリット
太陽光発電とオール電化の組み合わせには、多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。以下に具体的な理由と例を挙げて説明します。
【太陽光発電×オール電化のメリット】
①光熱費の削減が可能
オール電化住宅では、ガスを使用する代わりに電気を使用しています。そのため、ガス会社との契約が必要なくなり、光熱費を1つにまとめることが可能です。さらに、太陽光発電を設置しているため、その電力を活用することで光熱費を削減することが可能になります。また、太陽光発電で発電した余った電力も電力会社へ売電することで売電収入も得ることができます。
②蓄電池とも相性がいい
蓄電池も併せて設置することで、太陽光発電で発電した電気を蓄えることができます。そのため、昼間に太陽光発電で発電した電気を蓄電池に蓄え、夕方〜夜間のピークタイムでは蓄電池に蓄えた電気を使用することで、電気代を削減することが可能になります。
③災害対策になる
水道、ガス、電気の3つのライフラインの中で、災害時に復旧が早いと言われているのが電気です。そのため、オール電化は災害対策にも有効ですし、太陽光発電があることで電力の供給が止まっていても太陽光発電により電気が使えるようにもなります。
また、ガスを使用しないので消し忘れなどによる火事が起こるリスクも低くなります。
【太陽光発電×オール電化のデメリット】
①初期費用が高くなる
太陽光発電とオール電化を両方設置すると、どうしても初期費用が高くなってしまいます。費用としては、メーカーや設置する容量などにもよりますが、100〜500万円程度かかる可能性があります。
②定期的にメンテナンスが必要
太陽光発電を10年以上使用するには、定期的にメンテナンスをしていく必要があります。定期的にメンテナンスすることで都度費用もかかる可能性もありますし、メンテナンスの際に故障がわかれば部品の交換などにも費用がかかる可能性があります。
③電気代が高くなる可能性がある
光熱費を電気1つだけに絞るので、必然的に電気の使用量が増えてしまいます。また、太陽光発電は昼間に発電することができますが、夜間〜翌朝まで発電することができません。そのため、夜間〜翌朝までの時間帯に電気を多く使用するご家庭の場合、蓄電池を設置しないと光熱費削減効果を最大限活用できませんし、設置する蓄電池の容量が少ないと、思ったほど光熱費を削減できなかったということにもつながりかねません。
④ライフラインが電気に集中する
ライフラインが電気に集中するので、災害時でなくても停電が起こると家電が使えなくなります。停電が起きても、太陽光発電が稼働していたり蓄電池に電気が蓄えられていればいつも通り電気が使えますが、夜間などで太陽光発電が家電しておらず蓄電池にも電気が蓄えられていない場合に、電気が使えなくなりお湯を沸かすこともできなくなってしまいます。
オール電化で太陽光発電がない場合のメリットとデメリット
オール電化のみを導入する場合にも、メリットとデメリットが存在します。以下に具体的な理由と例を挙げて説明します。
【オール電化のみのメリット】
①初期費用が安くなる
太陽光発電を設置しないことになるので、その分初期費用を抑えることができます。オール電化だけですと設置するものは、IHクッキングヒーターと電気給湯器(または、エコキュート)になるので、安く抑えれば50〜100万円程度で設置することも可能になります。
②光熱費を電気1つにまとめられる
こちらは太陽光発電がある場合と同様に挙げられるメリットです。ガスを使用しなくなるので、ガスの基本料金分の費用を抑えることができます。
③近隣トラブルのリスクを減らせる
太陽光発電を設置すると、条件によっては太陽光パネルの反射光がご近所に当たってしまう可能性があります。反射光が当たると、眩しいだけでなく、室内温度が上がって熱中症が起きるなどのトラブルが発生する可能性があります。とはいっても、基本的には設置時にトラブルにならないように気をつけて設置しますし、
④定期的なメンテナンスの必要がない
IHクッキングヒーターも故障しないというわけではないですが、太陽光発電のような定期的なメンテナンスが必要ないので、手間やランニングコストも抑えることができます。
【オール電化のみのデメリット】
①電気代が高くなる
ガスを使用せず電気だけを使うようになり、太陽光発電による電気代削減も見込めないため、電気代が高くなってしまう可能性があります。また、近年は電気代も高騰していますので、このまま電気代の高騰が進めば進むほど電気代も高くなるというリスクがあります。
②停電時に稼働しない
ガスを使用しないので火災のリスクは低いですが、電気しか使えないので停電時にお湯が沸かせないというデメリットがあります。また、停電は災害時に限らず、雷による停電や計画停電などによっても起こる可能性があるので、そういう時には電気を使えずに困ることがあります。
オール電化住宅で太陽光なしの場合の電気代は?
先程の「オール電化のみのデメリット」のところでも、太陽光発電がないと電気代が高くなるとお伝えしましたが、実際に太陽光発電がある場合とない場合とで、オール電化住宅の電気代がどれくらいになるのか、確認していきたいと思います。
上の表は、関西電力のオール電化住宅における世帯人数別の電気代と一般住宅の光熱費を比較したものになります。このデータを見ると、オール電化の電気代は月平均10,000〜16,000円程度になるということがわかります。また、世帯人数別でオール電化の電気代と一般家庭の電気代を見ると、基本的にはオール電化の電気代の方が安いですが、1人暮らしの場合は、電気の使用が少ないせいか、オール電化住宅よりも一般住宅の方が少し安いという結果になっています。
ただし、安くなっているといっても月1,000円程度なので、オール電化だけで光熱費を抑えられるという効果はそこまでないようです。ちなみに、太陽光発電を導入するとこれくらいの電気代になるという投稿もあります。
・オール電化×太陽光発電の場合
電気代値上がりが騒がれる中ですが、わが家では新居に住み始めてからの電気代最安値を更新しました🎉
— ハッチ@家庭用太陽光発電 (@hacchi_myhome) May 20, 2024
・一戸建て
・オール電化
・3人家族
・太陽光発電7.14kw
・蓄電池なし
2024年5月
買電量 182kwh
電気代 5407円 pic.twitter.com/p8Q6XswYDh
5月の電気代。looopでんき、スマoneの請求!291円!https://t.co/y813iMpNHa
— saru_mart@一条工務店&森のしずく (@mart_saru) May 18, 2024
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オール電化×太陽光×蓄電池×エコキュートの相性の良さ
オール電化×太陽光発電×蓄電池×エコキュートの組み合わせは、非常に相性が良いです。先程も太陽光発電×オール電化のメリットのところで蓄電池とも相性がいいとお伝えしましたが、さらにエコキュートを加えることで、光熱費の大幅な削減にもつながりますし、災害時の備えとしてもさらに安心感をもたらします。
というのも、エコキュートは電気料金の安い深夜帯にお湯を沸かす仕様になっています。なお、一般住宅の電気料金プランとオール電化の電気料金プランについては、下の画像の通りになります。
一般住宅の場合は、時間帯に関係なく使用量に応じて電気料金が変わりますが、オール電化の場合は、時間帯でに電気料金が異なります。午前6時〜翌午前1時までは35.76円/kWhと比較的高い金額なのですが、午前1時〜午前6時までの5時間に関しては27.86円と日中よりも約8円安くなっています。エコキュートは基本的にこの電気代の安い深夜帯にお湯を沸かす仕様になっていますので、ガス給湯器や電気給湯器よりも安くお湯を沸かせるというわけです。
さらに、最近では「おひさまエコキュート」という昼間にお湯を沸かすタイプのエコキュートもあります。昼間にお湯を沸かすと電気代が高いかと思われるかもしれませんが、日中に沸かすことで太陽光発電で発電した電気を有効に使うことができるわけです。
というのも、太陽光発電で発電した電気の使い道としては、蓄電池に電気を貯めるか、日中に使用している家電で消費、電力会社への売電の3つになります。電力会社に売電する場合、2024年5月現在では、10kW未満の場合は16円/kWh(税込)となっています。オール電化の深夜帯の電気料金が27.86円/kWhなので、約12円/kWhも差があるわけです。そのため、太陽光発電で発電した電気をおひさまエコキュートでお湯を沸かすことで、さらに光熱費を削減することができるのです。
また、エコキュートは災害時の備えにもなります。ガス給湯器や電気給湯器の場合は、水道管の水を温めて使用するタイプなので、災害時に水道が止まると水を使用することができません。ですが、エコキュートの場合は、貯水タンクに水を溜めてタンク内で温めてお湯にするため、タンク内にお湯が残っていれば水道が止まってもお湯を使用することが可能です。
なお、エコキュートやおひさまエコキュートに関しては、こちらの記事で詳しく解説していますので、気になる場合はこちらも併せてお読みください。
→【徹底解説】おひさまエコキュートVS従来のエコキュート|特徴やメリットデメリットを解説
このように、オール電化×太陽光発電×蓄電池×エコキュートの組み合わせは、太陽光発電で発電した電気を有効活用できるため、光熱費削減に大きく貢献できますし、それぞれの設備のメリットを活かして災害時の備えとしても安心感をもたらしてくれると言えます。
オール電化の今後の動向
オール電化の今後の動向としては、電気代が今後引き続き高騰していくことが考えられますので、オール電化単体で見た時には厳しくなる可能性があります。ただし、下の画像を見るとガス料金も増減している時期もありますが、基本的には価格が高騰していくと思われます。
引用元:Yahoo!ニュース「半世紀以上にわたるガス料金の変遷をさぐる(2023年公開版)」
そのため、オール電化にするか、ガスを使うかというのはそれぞれ単体で見た時には、どちらが光熱費削減に貢献するかとなると判断が難しくなると思われます。
ですが、オール電化の場合は太陽光発電を設置することで、光熱費を削減することができますし、さらに蓄電池やエコキュートなどといった太陽光発電と相性の良い設備を導入することで、年間を通じて光熱費をほぼ0円にまですることも可能になります。
また、オール電化にすることで、災害対策としても十分に機能するため、少しずつオール電化住宅の新築を建てたり、リフォームする方が増えてくるのではないかと予想しています。
太陽光発電×オール電化にしない選択肢の検討
さて、これまでは『オール電化住宅に太陽光発電はつけたほうがいいのかどうか』という視点でお伝えしてきましたが、ここからは太陽光発電を設置する場合、オール電化とガス併用どちらがいいのか、という視点で検討していきたいと思います。
弊社としては、太陽光発電×オール電化の相性が良いこともあり、オール電化もおすすめすることがあるのですが、実際にはまだまだガス併用するご家庭が多いのも事実です。というのも、ガスコンロからIHクッキングヒーターに変更すると、以下のようなデメリットがあります。
・初期費用が高くなる
・IHに慣れる必要がある
・調理器具を買い替える可能性がある
・味が変わるかもしれない
・少なからず電磁波の影響を受ける
また、ガス給湯器をエコキュートに変更すると、以下のようなデメリットがあります。
・初期費用が高くなる
・水圧が弱くなる可能性あり
・飲用水として利用できない
・設置スペースが必要
・夜間の運転音が気になる
オール電化にすることで、光熱費削減や災害対策ができるというメリットはあるものの、上記のようなデメリットもあるため、オール電化にしたくないという方が一定数いると思われます。
なお、IHクッキングヒーターのメリットとデメリットやエコキュートに関する内容は、以下の記事でも詳しく解説していますので、気になる場合は併せてお読みください。
→【徹底解説】IHクッキングヒーターのメリット・デメリットとは?ガスコンロや電気コンロとの違いは?
→【徹底解説】おひさまエコキュートVS従来のエコキュート|特徴やメリットデメリットを解説
オール電化やめとけという意見の背景
実は「オール電化はやめとけ」と一部の方から言われています。その背景としては、以下の9つの理由があるからとされています。
・昼間の電気代が高い
・初期費用が高い
・停電時にさまざまな機能が使えなくなる
・IHは調理器具などに制限がある
・電磁波の影響が少なからず出る
・暖房機能が弱い
・湯切れを起こす可能性がある
・エコキュートのデメリットが目立つ
・メンテナンス費用がかかる
また、このほかにも電力への依存が増えてることで、停電時のリスクが高まると考えている方もいます。ですが、太陽光発電を設置することで、上記の理由のうち「昼間の電気代が高い」「停電時にさまざまな機能が使えなくなる」といったデメリットは解消できるかと思います。ただ、それでもこれらの理由からオール電化を敬遠されている方がいるのも事実です。
「オール電化はやめとけ」と言われる9つの理由については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、気になる方は併せてお読みください。
→【徹底解説】オール電化はやめとけ?やめとけと言われる9個の理由とオール電化のメリット・デメリット
新築での太陽光発電×ガス併用のメリットとデメリット
これから新築で家を建てようとされている場合、オール電化にするか、ガス併用にするか、しっかりと検討していく必要があるかと思います。これまで太陽光発電×オール電化については解説してきていますので、ここでは太陽光発電×ガス併用のメリットとデメリットについて解説していきたいと思います。
【太陽光発電×ガス併用のメリット】
①初期費用が少ない
オール電化にする場合、最低でもIHクッキングヒーターと電気給湯器を導入する必要があります。電気給湯器の代わりにエコキュートを入れたり、IHクッキングヒーターも多機能のものを導入したりすると、費用も100〜300万円程度までかかる可能性もありますが、最低限の機能でも50〜100万円の費用がかかる可能性があります。
②停電してもガスは使える可能性がある
オール電化の場合、太陽光発電が設置されていたとしても蓄電池が設置されてないと、停電した時にエコキュートやIHクッキングヒーターなどが使えなくなる可能性があります。ですが、ガス併用の場合は、停電だったとしてもガスの供給が行われていれば、乾電池を点火操作の動力として使っているガスコンロも使うことは可能です。
また、ガス給湯器の場合は、ガスコンロと同様に乾電池を安全装置と点火操作の動力として使っているものは停電時でも使えるのですが、100Vの電源を使用しているガス給湯器は停電時に使えなくなるので注意が必要です。
③調理器具を買い替える必要がない
IHクッキングヒーターでは、ガスコンロと熱の伝わり方が異なることもあって、使えない調理器具があります。そのため、機能性が乏しい低価格帯のIHクッキングヒーターの場合は、調理器具を買い替える必要が出てきます。もちろん「オールメタル対応IH」というものもあるので、そちらを設置すれば、大抵の調理器具を使うことも可能です。ただし、「オールメタル対応IH」は費用が高くなるので、注意が必要です。
④電磁波の影響を受けない
IHクッキングヒーターは、少なからず電磁波が発生しますので、ペースメーカーなどをお使いの方がいるご家庭では、IHクッキングヒーターを設置することができません。一方、ガスコンロの場合は電磁波が発生しないので、ペースメーカーなどをお使いの方がいるご家庭でも不自由なく使用することができます。
⑤売電収入が増える
実際にはメリットと言えるかは微妙なところですが、ガスを使っている分の電気の使用量が少なくなることになるので、売電収入が増える可能性があります。ただし、太陽光発電で発電した電気のうち最低でも30%は自家消費が義務付けられていますので、70%以上を売電することができません。
【太陽光発電×ガス併用のデメリット】
①光熱費が高くなる可能性がある
ガス給湯器やガスコンロがあることで、太陽光発電で発電した電気の自家消費率を上げるのにも限度があり、光熱費が高くなってしまう可能性があります。また、先程メリットのところで売電収入が増えるとお伝えしましたが、現在は売電収入よりも自家消費したほうが光熱費削減につながるので、この組み合わせの場合は太陽光発電のメリットが最大限に発揮されない状況になってしまいます。
②火災やガス漏れによる事故のリスクがある
ガス併用の場合、火の消し忘れによる火災やガス漏れによる事故のリスクがあるのは否定できませんし、ガスで火を使う場合には換気も必要になります。
③ライフラインの復旧に時間がかかる
災害が発生した場合、ガスの場合は復旧に最も時間がかかるというデメリットがあります。2011年の東日本大震災の際は、ライフラインの復旧にかかった時間は以下の通りでした。
電気:約1週間
水道:約3週間
ガス:約5週間
④都市ガスの契約地域が限られる
契約するガス会社は、都市ガスかプロパンガスかのどちらかを契約するかと思いますが、都市ガスの契約できる地域が限定的です。そのため、プロパンガスと契約する地域にお住まいの場合は、ガス代が高くなる可能性がありますので、注意が必要です。
太陽光発電×ガス併用のデメリット解消方法
太陽光発電×ガス併用のデメリットもできる限り解消して使えれば、オール電化にしなくてもする必要がないと判断できるかと思いますので、ここでは太陽光発電×ガス併用のデメリットの解消方法について解説していきたいと思います。
①光熱費が高くなる可能性があるへの対策
ガスがあることで光熱費が高くなる可能性は否定できませんが、太陽光発電のメリットを最大限活用していくことで、光熱費を抑えることができるようになります。その方法としては、蓄電池やV2Hを導入して太陽光発電で発電した電気の自家消費率を上げることです。そうすることで、電気代を大幅に削減することができるので、結果的に光熱費を抑えることができるようになります。
他の3点については、ガスを使っている以上完全に解消することは難しいと思われます。
②火災やガス漏れによる事故のリスクへの対策
③ライフラインの復旧に時間がかかる
④都市ガスの契約地域が限られる
ただし、エコキュートを導入することでガス漏れのリスクを少し下げれます。また、エコキュートを導入すれば、災害に遭ってライフラインが止まっても、お湯も確保できますし、太陽光発電があるのでガスが復旧してなくても、水道が復旧すれば再度お湯を沸かすこともできるようになります。
オール電化にしないけどエコキュートを置くメリットは?
先程も少し紹介しましたが、オール電化にしないけどエコキュートを設置するメリットはあります。実際にどのようなメリットがあるのか確認していきたいと思います。
メリット1:光熱費の削減
エコキュートを導入すると、先述した深夜帯の電気代が安い料金プランと契約することが可能です。
引用元:ダイキンプロショップ「エコキュートは、お湯を沸かす電気代が節約できるってホント︖」
エコキュートを販売しているダイキン工業によると、一般地と寒冷地で光熱費をそれぞれ約70%と約62%削減することができるとのことです。もし、エコキュートを10年使い続ければ、一般地では約50万円、寒冷地だと約55万円も節約することができると試算されています。
メリット2:災害時の備えになる
エコキュートを設置することで、災害などでライフラインが止まっても、エコキュートの貯水タンクに貯まっているお湯を使用することができます。また、電気の復旧が他のライフラインよりも早いですし、太陽光発電が設置されていれば、タンク内の水を温め直すことも可能です。
オール電化とガス併用はどっちがお得?シュミレーションの必要性
ここまで太陽光発電×オール電化、太陽光発電×ガス併用について解説してきましたが、実際どちらがお得なのかは、導入する設備の費用や工事費にもよりますし、各ご家庭での光熱費にもよりますのでどちらがお得とは言い難いです。弊社としては、オール電化の方がお得と言いきりたいところですが、ご購入者の環境や予算も加味して検討すべきだと思いますので、どっちがお得というのは難しいのが実情です。
そこで、購入前に検討していただきたいこととしては、シミュレーションをすることです。太陽光発電を導入する際にどれくらいの発電量が見込めるかシミュレーション結果を渡してくれる業者は多いと思います。ですので、そのデータを使ってオール電化にした場合とガス併用にした場合でどれくらいの節電効果があるかを見極めれば、購入したけど思ったほど光熱費削減の効果が得られなかったと後悔することは少なくなると思います。
また、オール電化も検討しているのであれば、オール電化やエコキュート、蓄電池を導入した時の節電効果がどれくらい見込めるのかを業者の方に相談してもいいかもしれません。全ての業者ができるというわけではないと思いますが、業者によっては対応してくれるところもあるかもしれません。
オールガスのメリットとデメリット
最後に余談にはなりますが、オール電化の対抗策としてあげられることもある『オールガス』のメリットとデメリットについて解説していきたいと思います。そもそもオールガスについて知らない方もいるかもしれませんので、オールガスのメリットとデメリットと合わせて簡単に解説します。
オールガス住宅とは、文字通り給湯やエアコンなどの冷暖房、キッチン調理器などのエネルギーにガスを使用することで稼働させる住宅のことを指します。そのため、ガスから電気を生み出す必要があります。ただし、全てをガスエネルギーで賄うことができないので、一部電気の併用が必要になります。
【オールガスのメリット】
光熱費削減になる
ガスでお湯を沸かす「エコジョーズ」を活用すれば、これまで不要にしていた排気熱を再利用してお湯を沸かすことができますので、光熱費を削減できます。
立ち上がりが早くパワーがある
ガスは電気と比べて、立ち上がりが早くパワーが強いというメリットがあります。特に、暖房は寒い日でも短時間で立ち上がり、素早く部屋を部屋を暖めることが出来ます。
お湯きれの心配がない
エコキュートのように貯水タンクに水を貯めるわけでないので、水道が止まらなければガス給湯器で水を温められるので、お湯きれの心配はありません。
停電時にガスが使える
一定の条件下ではありますが、停電してもガスが使えます。そのため、ガスを使用するものやガスから電気を生み出して使用する設備は使うことが可能です。ですが、電力会社から買電して使用している家電に関しては稼働させれませんし、乾電池を使用して点火するタイプのガスコンロでないと、停電中も稼働させれないので注意は必要です。
コレモ設置でさらに経済的に
『コレモ』はガスで発電する家庭用ガス発電機です。ガスを使って発電し、発電時に発生する熱を暖房に有効活用することが出来ます。さらに、コレモで発電すれば照明や家電なども稼働させることができるので、さらに光熱費を抑えることが可能になります。
【オールガスのデメリット】
電気とガスの基本料金がかかる
オール電化のように全ての動力を1つで賄うようにできるわけではないため、オールガスとは言いつつも電気とガス両方の基本料金がかかってしまいます。
災害の復旧が遅くなる可能性がある
災害時にライフラインが止まると、復旧するまでに最も時間がかかると言われているのがガスです。そのため、ガスが復旧されるまでは稼働できないものが多くなってしまいます。ただ、電気が使えるので電気が復旧出来次第、照明や家電などは使えるようになります。
また、「コレモ」はガスで発電する設備なので、コレモを設置していても災害時には発電することができず、災害の備えとしては機能しません。
都市ガスの地域でないと光熱費が高くなることも
都市ガスであれば、プロパンガスと比較して光熱費が安くなりますが、プロパンガスの地域だとガス料金が高いこともあり、光熱費が高くなる可能性があります。また、コレモを設置すれば電気代自体は安くなるかもしれませんが、ガスを使用して発電するため、ガス料金が上がってしまうため、光熱費が高くなってしまう可能性もあります。
火事やガス漏れのリスクがある
ガスコンロを設置するため、火事やガス漏れのリスクがあります。ガス漏れに関しては、通常使用ではなかなか起きないように工事されるのですが、火事に関してはガスコンロで火を使うため、リスクがなくなることはありません。
太陽光発電×オール電化にしないと損?メリットとデメリットを徹底解説のまとめ
・太陽光発電×オール電化しないと損する可能性はある
・太陽光発電×オール電化のメリットは、「光熱費の削減ができる」「災害対策になる」
・太陽光発電×オール電化のデメリットは、「初期費用が高くなる」「定期的にメンテナンスが必要」
・オール電化で太陽光発電を設置しないメリットは、「初期費用が安くなる」「近隣トラブルとのリスクを減らせる」
・オール電化で太陽光発電を設置しないデメリットは、「電気代が高くなる」「停電時に稼働しない」
・オール電化住宅の電気代は月々平均1〜1.6万円程度
・オール電化住宅に太陽光発電を設置するだけだと、月々の電気代が5000円程度に下がる
・オール電化住宅に太陽光発電と蓄電池を設置すると、月々の電気代が0〜数百円程度に下がる
・オール電化×太陽光×蓄電池×エコキュートの組み合わせは相性が良く、光熱費削減と災害対策に有効
・今後電気代がさらに高騰することが考えられるが、オール電化の需要は少しずつ増える可能性がある
・太陽光発電×ガス併用のメリットは、「初期費用が少ない」「停電してもガスが使える」「調理器具を買い替える必要がない」「電磁波の影響を受けない」
・太陽光発電×ガス併用のメリットは、「光熱費が高くなる可能性がある」「火事やガス漏れのリスクがある」「ライフラインの復旧に時間がかかる」「都市ガスの契約地域が限られる」
・太陽光発電×ガス併用のデメリットを解消するには、蓄電池やV2H、エコキュートを導入することで一部は解決できるが、火災やガス漏れのリスクは避けれれない
・オール電化にしなくてもエコキュートを置くことで、光熱費削減と災害対策になるというメリットがある
・オール電化を検討する際には、事前にシミュレーションを行った上で、どちらが得になるかを確認する方がいい
・オールガスという選択肢もあるが、ガスだけにできず電力会社とも契約しなければならない
・オールガスのメリットは「光熱費削減になる」「立ち上がりが早くパワーがある」「お湯きれの心配がない」
・オールガスのデメリットは「災害時の普及が遅い可能性がある」「都市ガスでないと光熱費が高くなることも」「火事やガス漏れのリスクがある」
千葉を拠点とする『株式会社iR』では、太陽光発電、蓄電池、エコキュートやIHクッキングヒーターなど販売や工事を手掛けております。
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記事の監修者情報
太陽光発電、オール電化販売会社に営業として7年間勤務。
会社員時代に支店長を務め全支店TOPの売り上げを達成。
2016年からは独立し株式会社iRを設立。
設立後には船井総研の講師や外部企業のコンサルティングにも携わる。
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