IHクッキングヒーターの種類と選び方について
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IHクッキングヒーターの種類
「IHクッキングヒーターにしたいけれど、種類があって選ぶのに迷ってしまう」
IHクッキングヒーター(以下IH)は、お手入れのしやすさや安全性、グリルの調理機能やアプリなどの機能性の向上もあり、年々進化しています。
そのため、メーカーや機種ごとにそれぞれの良さや特徴がある分、選択肢も増えてしまい、選ぶのに迷ってしまうかと思います。
そこで、今回はIHの種類やその特徴についてまとめましたので、選び方の参考にしてみてください。
IHクッキングヒーターの種類
こちらの記事でもIHの種類の特徴やそれぞれの交換費用についてもまとめていますので、あわせて確認してみてください。
IHの種類は主に3つに分類されます。
・ビルトインタイプ
・据置タイプ
・卓上タイプ
それぞれのタイプについて詳しく解説していきたいと思います。
■ビルトインタイプ
初めからシステムキッチンに組み込こまれているのが「ビルトインタイプ」と呼ばれるIHです。
システムキッチンの色や素材にマッチしたものを選ぶと、すっきりとした見た目に仕上がります。ヒーターは3口タイプが多く、グリルも備え付けられているため、使い勝手が良いのが特徴です。
また、近年ではアプリなどの機能面が向上している上、火力もガスコンロ並に出るものになっているため、料理をする機会が多い方や、ご家族の人数が多い家庭に適しています。
■据え置きタイプ
据え置きタイプのガスコンロから、IHクッキングヒーターに交換したい時に適しているのが「据え置きタイプ」です。
交換はコンロの上に乗せるだけなので、新たに工事を行う必要がありません。ただしヒーターは2口タイプが多く、ビルトイン型に比べて機能も少なめです。
■卓上タイプ
食卓に置いても使える、コンパクトなサイズのIHクッキングヒーターが「卓上タイプ」で、ヒーターはほとんどが1口のみです。
キッチンに置いて使用する場合は、プラグをコンセントに差し込んで使います。
鍋やパーティーでの利用や水を沸かすだけ・フライパンで炒めるだけなど、 ヒーターが1つあれば十分という方に最適です。
ビルトインタイプが高性能な理由
3種類のIHの中で最も高性能な機種を選べるのがビルトインタイプです。
先ほど、アプリなどの機能面や火力が向上しているということをお伝えしましたが、これらについて実際のメーカーの機能を紹介しながら解説していきます。
■ガスコンロ並みの大火力で本格調理可能
ビルトインタイプが高性能な理由の1つとして、火力が高いことが挙げられます。
この理由としては、据置タイプ(一部を除く)と卓上タイプと異なり、高圧電力を使うことができるため、ビルトインタイプでは大火力で調理することができるのです。
電圧のボルト数は、IHの火力に関係しています。据置(一部を除く)と卓上タイプの多くは一般の家電製品と同じ100V(ボルト)の電圧を使用します。
一方、ビルトインタイプは200Vの電源を使用するため、ガスからIHに交換しても火力が弱まることはありません。
■各IHとガスコンロの火力比較
火力の目安として、kW(キロワット)という単位で表されます。
IHの火力についてはこの単位を用いて機種ごとにメーカーが記載をしていますので、簡単に確認することができます。
上に各IHとガスコンロの火力を表にまとめましたが、ビルトインタイプはIHの中で火力が一番高いだけでなく、ガスコンロにも勝る火力を出すものがあります。
■ビルトインならではの豊富な機能
据置タイプは火力がビルトインタイプと同じくらい強いものもありますが、賃貸住宅で使われることが多いですが、高性能のものや3口のものは限定的です。
一方でビルトインタイプはヒーターが3口のものも多い上、さまざまな機能が搭載されているものがあります。
その機能の1つとして、「オールメタル対応」が挙げられます。
通常のIHでは鉄とステンレス製の調理器具しか対応していないのですが、オールメタル対応のIHであれば、鉄とステンレス以外にアルミと銅製の調理器具も使用することが可能になります。
そのため、ガスコンロから切り替えた場合でも、お持ちの調理器具を買い替えることなくIHでも使うことが可能になります。
オールメタル対応以外にもメーカー各社様々な機能を搭載していますので、その一部を紹介したいと思います。
日立製のIHでは、「旨うま美み焼き」という機能があり、グリル内の温度差を少なくして焼きムラを抑制し、焼き色を綺麗にして、中まで美味しく焼き上げることができるようになっています。
また、火力がひと目でわかるように「4色カラーLED」が使用されているものやグリル使用時のドア表面温度の上昇を抑える「温度低減ドア」もついているものもあります。
そのため、小さいお子様のいるご家庭でも安心して使用することができます。
Panasonic製のIHでは、「IH&遠赤Wフラットラクッキンググリル」という機能があり、大火力で手早く美味しい料理ができ、お手入れも楽ちんです。
また、温度や調理時間を自動設定し裏返すタイミングなどを教えてくれる「焼き物アシスト機能」、冷凍保存した食材をそのままスピーディーに調理できる「凍ったままIHグリル」という機能があって、調理に慣れてない方や作り置きの多いご家庭にも嬉しい機能が付いているものもあります。
三菱電機製のIHでは、業界で初めて電子レンジが搭載されたIHがありますので、時短料理が可能になり、共働きで忙しいご家庭や作り置きの多いご家庭にはとても便利な機能です。
IHクッキングヒーターの選び方
これまでIHの種類についてお伝えしてきましたが、改めてみてみると、
「実際にIHを選ぶ時なるとますます迷ってしまいそう」
と思ってしまうかと思います。
そのため、ここからはIHの選び方についてお伝えしていきますので、参考にしてみてください。
■STEP0:予算や目的を明確にする
IHを導入しようと思っても、予算や目的を明確にしておかないと、豊富な機能に見惚れてしまって、必要以上にハイスペックなものを導入してしまうということになってしまうかもしれません。
そのため、大雑把でもいいので
・使える予算
・優先したい機能
を明確にしておくといいでしょう。
予算については、どれくらい費用がかかるかがわからないという方も多いかと思いますので、こちらの記事でIHへの交換費用について参考にしてもらえたらと思います。
また、優先したい機能についてですが、現在のご家庭の環境から考えて、ないと困る機能やあったらいい機能、あったらいいけどなくても困らない機能など、優先順位を決めておくといいです。
例えば、小さなお子様がいるご家庭の場合だと、発熱具合がひと目でわかる機能や火傷防止といった安全性に関わる機能は外せないと思います。
また、共働きなどで作り置きが多いご家庭の場合は、時短料理ができる機能があると便利かと思います。
こちらはあくまで一例ですが、IHを導入する際には、このような感じで電気代を安くするというだけでなく、予算や目的も明確にしてから導入の検討をしてみるといいと思います。
■STEP1:キッチン状況をチェック
予算や目的を決めたら、ご自宅のキッチン状況をチェックしておきましょう。
現在お使いのガスコンロまたはIHから新しいIHへ交換する場合、工事が必要になることがあります。
ガスコンロをお使いの場合
ビルトインタイプのガスコンロからビルトインタイプのIHへ交換する場合、配線工事やガス管の閉栓といった工事が基本的に必要になります。
もしご自宅のキッチンの裏まで200V配線が届いている場合は、配線工事が不要となるケースもあります。
据置タイプのガスコンロからビルトインタイプのIHへ変更する場合も、同様に配線工事などが必要になります。
据置タイプのガスコンロから据置タイプのIHへ変更する場合は、導入するIHの使用電圧によって配線工事が必要なくそのまま使えるケースがあります。
100VのIHの場合は、一般家電と同じ電圧になりますので追加工事が必要ありません。
200VのIHの場合は、ビルトインタイプと同様に配線工事等の追加工事が必要です。
据置タイプのIHをお使いの場合
据置タイプから新しく据置タイプのIHへ交換する場合、お使いのIHの使用電圧と新しく導入予定のIHの使用電圧によって追加工事が必要かが変わります。
ビルトインタイプのIHをお使いの場合
ビルトインタイプのIHをお使いの場合は、すでに工事済みになっていますので、追加の工事は通常発生しません。
また、通常ですと大抵のメーカーのIHへ交換することが可能ですが、IHの下部にあるスペースが収納か電気オーブンかによって電気オーブン用に配線工事が必要となるケースがあります。
■STEP2:IHの天板サイズを選ぶ
ビルトインタイプのIHには、天板幅が60cmと75cmと2種類あります。
ヒーター本体部分の幅は同じですが、IH全体とした時の天板幅が異なるだけなので、60cm→75cm、75cm→60cmへの交換はどちらも基本的には可能です。
基本的に60cmより75cmの方が比較的高価になってますが、グレードが高いというわけではありません。
現在お使いのキッチンや今後の使い方やスタイルによって選ぶのがいいかと思います。
天板幅が60cmと75cmでのそれぞれのメリットとデメリットをまとめましたので、参考にしてみてください。
■STEP3:IHのヒーターの数と組み合わせとグリルを選ぶ
最近のIHにはヒーターが2口だけでなく3口あるものがあり、その中でもIH2口、IH2口+ラジエントヒーター、IH3口の3タイプがあります。
価格面で言えば、お手頃なのは2口で、3口のものはハイグレードの傾向です。
また、使える鍋が異なるなど機能面の違いもありますので、それぞれの特徴を比較して選ぶといいと思います。
また、グリルについては、魚を焼くのが主目的だったかと思いますが、近年では各メーカーとも非常に力を入れている部分になります。
各メーカーとも無水両面焼きタイプが主流で、途中で途中で補充したり魚やお肉をひっくり返す必要がなく好評です。
グリル形状もメーカーや機種によって異なりますので、使いたい機能や作りたい料理によって選ぶといいと思います。
■STEP4:使いたい調理器具を確認する
基本的にIHヒーターは鉄・ステンレス製の調理器具には対応しています。そのため、銅・アルミ製の調理器具や土鍋などを使うことができません。
もし、銅・アルミ製の調理器具も使いたいという場合には「オールメタル対応」のIHを、土鍋などを使いたいという場合には「ラジエントヒーター」付きのIHにするなど、使いたい調理器具に応じて選ぶといいかと思います。
IH、オールメタル対応IH、ラジエントヒーターの3種類でそれぞれどのような調理器具に対応しているのかもまとめましたので、参考にしてみてください。
■STEP5:オーブンの有無を選ぶ
現在お使いのガスコンロもしくはIHの下にオーブンがあるかどうかで費用などが異なることがあります。
ガスオーブンがある場合
ガスオーブンは使用できなくなります。撤去する場合には、一般的に費用が別途かかります。
電気オーブンがある場合
基本的に動作確認が必要です。交換するIHとオーブンが同じメーカーでも動作確認が必要です。
■STEP6:設置するIHを選ぶ
STEP5までの内容を参考に、メーカーや機種ごとのサイズや機能などを比較し、利用目的や予算に合わせて、IHを選んでください。
Panasonicや日立、三菱などの人気メーカーのIHも多数取り扱っておりますので、ぜひ気軽にお問い合わせください。
まとめ(1分で記事を読みたい方はこちらから)
IHクッキングヒーターには、ビルトイン型・据え置き型・卓上型の3つがあります。
タイプによってヒーターの数や機能などに違いがありますので、求める条件に合ったものを選ぶとよいでしょう。
それぞれの特徴としては、以下の通りになりますので、改めて参考にしてみてください。
ビルトインタイプ
最新機能が多く搭載されていることが多く、料理を作るのがお好きな方やご家族の多いご家庭にオススメです。
据置タイプ
基本的に据置タイプのガスコンロと交換になるケースが多く、工事も不要なケースが多いです。
ビルトインほどではないですが、機能面もある程度備わっています。
卓上タイプ
鍋物やパーティーなどテーブルの上で調理や料理を保温することによく用いられます。
火力は小さいもののコンセントに挿してすぐに使えます。
そんなに料理しない方にオススメです。
また、ガスコンロからIHへ交換する場合にかかる交換費用については、こちらにまとめてありますので、あわせて確認してみてください。
千葉を拠点とする『株式会社iR』では、太陽光発電、蓄電池、エコキュートやIHクッキングヒーターなど販売や工事を手掛けております。
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記事の監修者情報
太陽光発電、オール電化販売会社に営業として7年間勤務。
会社員時代に支店長を務め全支店TOPの売り上げを達成。
2016年からは独立し株式会社iRを設立。
設立後には船井総研の講師や外部企業のコンサルティングにも携わる。
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