【徹底解説】オール電化のメリット・デメリットとは?
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そもそもオール電化ってなに?
近年は、電気のみで日常生活を送れるオール電化の住宅が、当たり前になってきました。最近オール電化という言葉はよく聞くけど、
「今さらオール電化ってどうなのって聞けない・・・」
「そもそもオール電化ってなに?」
と思っている方もいるかと思います。
そこで今回は「オール電化」について解説していきたいと思います。
オール電化の特徴
家庭で消費するエネルギーをすべて電力でまかなうことを、オール電化と言います。従来ガスを使っていたコンロや給湯器もIHクッキングヒーターやエコキュートを使うことで電気を使って生活することができます。
電気+ガス | 電気のみ | |
キッチン |
ガスコンロ ガスオーブン |
IHクッキングヒーター 電気オーブン |
給湯 | ガス給湯器 |
電気給湯器 エコキュート |
空調 |
石油ストーブ ガスファンヒーター |
エアコン 電気ファンヒーター |
上記の表は電気+ガスでの設備と電気のみでの設備の違いについてまとめた表になりますが、これを見ると電気のみの日常生活では電気しか使わないため、光熱費は全て電気代になります。そのため、電気の使い方を工夫することで光熱費の節約をすることができます。
オール電化住宅の住居数
リサーチ会社マイボイスコム(東京)の2021年の調査によると、オール電化住宅の居住数は全体の1割強で、一戸建ての持ち家居住者の2割強となっています。
そのため少しずつではありますが、オール電化の採用率は今後増えていくと予想されます。
引用:PR TIMES 【オール電化住宅に関する調査】My Voiceのプレスリリース
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オール電化のメリットとは?
実際にオール電化住宅にすることでどんなメリットが得られるのかについて解説していきます。
(1)基本使用料を一本化できる
住宅で使用するエネルギーを、電気とガスの組み合わせにしているご家庭は多くあります。しかし、これらを使用するにあたって、毎月それぞれの基本使用料が必要です。オール電化にすれば、これまで電気とガスの両方で支払っていた基本使用料が一本化され、電気使用料だけで済みます。実際にどれくらいのガスの基本使用料がかかるかと言いますと、一般家庭における1ヵ月間の標準的なガス使用量は、30㎥といわれていますので、東京ガスの料金表を確認すると、1,056円の基本使用料になります。そのため、年間で12,672円もお得になります。年間を通して、まとまった金額を節約できるでしょう。
(2)暖房費を抑えられる
オール電化では、電気料金の安い夜間を利用してお湯を作ります。これを貯蔵タンクにためておき、日中に使うことで電気料金を抑える仕組みです。また、エコキュートで作られたお湯の熱を利用して暖める床暖房を設置すれば、暖房費の節約にもつながります。電気を効率よく利用して、快適な環境で過ごせるうえに暖房費も抑えられるのは、大きなメリットです。
(3)キッチンが使いやすい
オール電化の住宅では、キッチンにIHクッキングヒーターを設置します。IHクッキングヒーターはガスコンロと比べて凸凹が少ないのが特徴です。そのため、油はねや吹きこぼれなどで汚れても拭き取りやすいので、お手入れが非常にしやすいです。また、ガスコンロのように直火を使用しないため、キッチンの温度が上がりません。真夏でも快適な環境で料理を作れるのは、オール電化だからこそのメリットと言えます。
(4)火を使わず安全
オール電化住宅では、熱源を全て電気で賄うため、火を使うことがありません。そのため、ガスや灯油を使う一般家庭よりも火災になるリスクが低く安全と言えます。また、ガス漏れや不完全燃焼による事故の心配がないこともメリットと言えます。
(5)災害時に復旧が早い可能性がある
オール電化の懸念される事態として、災害時の停電が挙げられます。しかし、停電の復旧はガスの復旧よりも比較的早い傾向にあります。東日本大震災のケースでは、発災後3日で約80%、8日で約94%の電気が復旧したと言われています。ちなみにガスは、発災後から約2ヶ月で復旧完了されたと言われています。なお、2016年の熊本地震のケースでは、電気が5日後に復旧完了、ガスが15日後に復旧完了と言われています*。
*引用:SAIBOU PARK MAGAZINE ライフライン復旧まで数ヶ月!?優先すべき備えは「水」でした
また、ガスの場合は、災害でガス管にひびが入るなど破損が生じた場合には、さらに復旧が遅れる可能性もあります。その理由としてガス管は地中に埋まっているため、ガス漏れを特定するのが簡単ではないからです。そのため、災害時にも復旧が早い可能性が高いことは、オール電化のメリットと言えます。
(6)常に非常用水を保持できて安心
エコキュートは専用の貯水タンクに水を貯めて電気で温めます。そのため、災害などで水道が止まってもエコキュートの貯水タンクの水を非常用として使用することができます。飲用水としては通常使用できません*が、それでも掃除やトイレ、シャワーなどの生活用水として利用できるのはメリットです。
* 緊急非常時でもタンク内の水は煮沸すれば飲めると言われています。
(7)火災保険で割引が適用されるケースも
一部の損害保険会社のみになりますが、オール電化住宅を対象に割引プランが展開されていることがあります。火を使わないオール電化では、火災が起きるリスクが少ないからこそだと思われます。ただし、このオール電化住宅の割引プランを取り扱っているのは、2023年11月現在、「SBI損保」、「AIG損保」、「セコム損保」の3社になります。また、すでに契約している火災保険を契約期間中にオール電化割引が適用されることはないので、注意してください。
(8)自家発電した電気も利用可能
自宅に太陽光発電を導入すれば、電力会社から電気を買わずに自宅で発電した電気を使用することも可能です。そうすることで電気代を抑えられるだけではなく、災害などの停電時でもライフラインを確保できるようになります。
オール電化のデメリットとは?
オール電化には多数のメリットがある一方で、デメリットになりうるところもあります。オール電化を導入してから後悔しないように、デメリットになりうる点も確認しておきましょう。
(1)日中の電気料金が高くなるケースがある
オール電化住宅では、夜間の電気を活用することで電気代を抑えるようにしています。一方で、日中の電気料金は高く設定されているケースがあります。そのため、オール電化だと電気が安いと勘違いしたり、夜間に電気を使って熱を貯め忘れて、日中に電気を使いすぎると、電気代が思ったより高額だったとなる可能性があります。
(2)導入コストがかかる
通常のガスコンロや給湯器をIHクッキングヒーターやエコキュートなどに切り替えるわけですから、当然導入コストがかかります。
・エコキュートや地区暖房機の本体価格
・設置工事費用(電気工事、ガスの閉栓、水道関連工事などを含む)
・IHクッキングヒーターの本体価格
具体的な金額は取り扱うメーカーや販売業者によって変わりますが、少なくともこれだけの費用が必要になることは理解しておくといいと思います。オール電化にすることで、長期的には光熱費を節約することができますが、初期費用がかかることだけは頭に入れておきましょう。なお、エコキュートの導入には補助金を利用できるケースがありますので、お住まいの自治体や販売業者に確認してみることをオススメします。
(3)直火料理ができない、調理器具が制限される
IHクッキングヒーターはガスコンロとは、温め方が異なります。そのため、炙るなどの直火料理ができなかったり、フライパンを振ったりすることができません。
また、IHクッキングヒーターで使える調理器具は鉄製で底が平らなのものとされています。そのため、土鍋や銅製などの調理器具は使用することができません。ですが、「オールメタル対応IH」や「ラジエントヒーター」などを選ぶことで、ガスコンロのころと遜色なく料理を作ることができるようになります。
(4)停電時に機能しなくなる
停電が起きると、オール電化住宅ではあらゆるものが使えなくなります。例えば、電気が止まるとエアコンなどで暖を取ることができません。そのため、災害時に備えて何らかの対策を講じる必要があります。
その対策の1つとして、蓄電池の設置があげられます。蓄電池があれば、災害が発生しても数日間はこれまで通り電気を使うことができるので安心です。
(5)エコキュートは設置場所を選ぶ
エコキュートはガス給湯器とは違い、貯水タンクなどもあるため、設置場所を選びます。ガス給湯器のように省スペースでの設置はしにくくなってしまいます。そのため、導入前に設置するスペースがあるのかをしっかりと確認しておきましょう。近年では、エコキュートの省スペースタイプも販売されていますので、スペースの確保が難しそうな方はそちらを検討するのいいかと思います。
【徹底解説】オール電化のメリット・デメリットとは?のまとめ(1分で記事を読みたい方はこちら)
オール電化とは、家庭で消費するエネルギーをすべて電力でまかなうことと言います。
オール電化のメリットとしては、以下の8点があげられます。
(1)基本使用料を一本化できる
(2)暖房費を抑えられる
(3)キッチンが使いやすい
(4)火を使わず安全
(5)災害時に復旧が早い可能性がある
(6)常に非常用水を保持できて安心
(7)火災保険で割引が適用されるケースも
(8)自家発電した電気も利用可能
一方で、オール電化のデメリットは以下の通りです。
(1)日中の電気料金が高くなるケースがある
(2)導入コストがかかる
(3)直火料理ができない、調理器具が制限される
(4)停電時に機能しなくなる
(5)エコキュートは設置場所を選ぶ
ただし、これらのデメリットも対策が可能で、
・夜間に熱を貯めることを忘れないようにする
・直火料理できるタイプのIHクッキングヒーターやオールメタル対応IH、ラジエントヒーターを導入する
・蓄電池を導入する
・エコキュートの省スペースタイプを導入する
などを講じることでデメリットも軽減されたり、解消することができます。
千葉を拠点とする『株式会社iR』では、太陽光発電、蓄電池、エコキュートやIHクッキングヒーターなど販売や工事を手掛けております。
各種お見積もりも無料で承りますし、住宅の設備機器設置も承りますので、お気軽にご相談ください。
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記事の監修者情報
太陽光発電、オール電化販売会社に営業として7年間勤務。
会社員時代に支店長を務め全支店TOPの売り上げを達成。
2016年からは独立し株式会社iRを設立。
設立後には船井総研の講師や外部企業のコンサルティングにも携わる。
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