太陽光発電の北面設置には注意!北側設置以外で太陽光発電に不向きな条件とは?
目次[表示]
太陽光発電の設置場所って気にしてますか?
太陽光発電の導入を検討されている方の中で、ご自宅の屋根や設置場所について気にしている方はいますでしょうか?タイトルにもある通り、結論から言うと、太陽光発電を北向きに設置するのはオススメできません。一般的に北向きの屋根は、日光が当たりにくく、太陽光発電に不向きと言われています。
また、屋根の形状によっても向き不向きがあります。そこで今回は、なぜ太陽光発電の北面設置に注意が必要なのか、どういう建物が太陽光発電に向いていないかなどについてお伝えしていきます。
千葉を拠点とする『株式会社iR』では、太陽光発電、蓄電池、エコキュートやIHクッキングヒーターなど販売や工事を手掛けております。
太陽光発電や蓄電池のお見積もり依頼はこちらから
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
北向きの屋根ってどんな屋根?
太陽光発電とは少し話が逸れますが、屋根の種類は知ってますか?
主要な屋根だと、上の画像にあるように、左右対称で本を開いて逆さまに被せたように屋根が流れる形状の「切妻屋根」。中央にある大棟から四方に傾斜面がある「寄棟屋根」。一方向だけに傾斜がついている「片流れ屋根」などがあります。
特に、「片流れ屋根」が以下の理由で近年流行っています。
・シンプルなデザイン性でオシャレ
・雨樋などを一方向だけに取り付ければ良いのでコストが安い
・屋根裏空間を有効活用しやすい
ですが、この「片流れ屋根」は北向きに設置されていることが多く、太陽光発電に不向きです。
というのも、家で洗濯物を干すためにベランダを南向きにしようとすると、必然的に屋根が北向きになってしまいます。他の屋根の場合は「片流れ屋根」とは異なり、屋根の方向が複数あるため、1つが北向きでも他の向きで発電効率が良くなる向きをとれば問題ありません。ですが、「片流れ屋根」は1方向しかないため、この屋根が北向きだと発電効率が南向きと比べて悪くなってしまいます。
北向き片流れ屋根が太陽光発電に不向きな理由
太陽光発電は日光で発電するため、日射量が多いほど発電量が多くなります。日射を多く受けるためには、屋根の向きと角度がポイントで、日当たりの悪い北向きの場合は大幅に下がります。
そのため、南向きの屋根の日射量を100としたとき、北面は約66%、北西・北東は約73%、西・東向きが約85%、南西・南東が約96%となります。(あくまで目安です)つまり、北向きに設置すると南向きに比べて約2/3しか日光が当たらないのです。
太陽光発電に不向きな建物や条件とは?
太陽光発電に関して、北向き片流れ屋根が不向きであることをお伝えしてきましたが、そもそも太陽光発電に不向きな建物や条件があります。
例えば、このような建物や条件の場合は太陽光発電に向いていません。
1:日照時間が短い地域
日照時間が短いと、太陽光発電だけでご家庭の電気が賄えないケースがあるかもしれません。また、電気代のランニングコストを安くできても、太陽光発電の導入コスト分の金額分を削減するにまで至らないケースが出てきてしまいます。
2:屋根が小さい
屋根の面積が小さいと、希望の容量のソーラーパネルを設置できない可能性があります。
3:建物が老朽化している
建物が老朽化していると、ソーラーパネルの設置に屋根が耐えられない可能性があり、設置不可となるケースがあります。
4:周囲に高い建物や木などがある
例え屋根が南向きだったとしても、周囲に高い建物などがある場合、近隣の建物に遮られて想定していた日射量を得られない、もしくはコストメリットを得られるほどの日射量が得られないケースがあります。現時点で高い建物がない場合でも、近い将来高層ビルが近隣で立つ予定があるのかを事前に調べておくと安心です。
5:年間平均気温(特に夏)が高い
太陽光モジュールは、気温が上がると発電効率が悪くなるという傾向があります。そのため、特に夏場は通常よりも発電効率が悪いケースがあります。これらの理由から、北向きの設置を禁止しているメーカーも存在します。
注意しておきたい近隣トラブルとは?
北向きに設置して日射量が確保できても、パネルに反射した光が原因で近隣トラブルになるケースもあります。反射光は眩しいだけではなく、室内温度も高めます。実際に、過去にパネルの反射光が原因で近隣住民の方が熱中症になって裁判になったケースもあります。
とは言っても、一般家庭の屋根の上にソーラーパネル取り付ける場合は、トラブルに発展する可能性は低いです。ですが、夏場は特に深刻なトラブルになる可能性もあるため、計画段階でパネルの光がどのように反射するのかを確認しておきましょう。
他にも太陽光発電に関するトラブルは以下のリンク先にまとめましたので、併せて確認してみてください。
→【徹底解説】太陽光発電のトラブルになり得る事案14選|契約前に確認しておきたいポイントとは?
太陽光発電や蓄電池のお見積もり依頼はこちらから
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
導入する前にシミュレーションを!
これまで、北向き設置は太陽光発電に不向きということをお伝えしてきましたが、発電量は屋根の向きだけでなく、複合的な要素で決まります。そのため、屋根が真北向きでなければ、日射量が真南設置時の80%くらいを得られる可能性もあります。
ですので、北向きだからとあきらめるのではなく、一度業者に問い合わせて発電量のシミュレーションをしてから導入するかどうか検討してみてください。
この記事を読んでお問い合わせいただいたお客様への弊社の対応
この記事をお読みいただいたお客様数名から、お問い合わせをいただいております。今回はその一例を紹介したいと思います。今回の事例は、図面からのお見積りだけになります。本来でしたら、現地調査を行い、より詳細な発電量シミュレーションやよりコストメリットの出るご提案もさせていただいておりますので、ご注意ください。
今回のお客様は、プライバシーに関わるところはお伝えできませんが、都内にお住まいのお客様で別の業者から見積もりを入手されている方が、その金額が妥当かどうかを検討するために、弊社にお問い合わせくださいました。詳しく話を聞いたところ、何社かに見積もり依頼をされたそうですが、数社からは北面配置ということで断られていたようで、1社のみが見積もりを出されていたようです。
そこで、弊社もお客様からいただいた図面と他の業者が提案された見積り内容をもとに、お見積りと発電量シミュレーションをお渡しさせていただきました。
他社の提案が約5kW容量の太陽光発電+蓄電池でしたので、これをもとに発電量シミュレーションをしたところ、年間発電量約4,000kWという数値でした。北向き以外の南向きでしたら、もっと発電量が増えて年間発電量が6,000〜8,000kW程度の発電量が見込めます。
そのため、発電量のうち65%を売電に35%を自家消費にした場合、年間で約9万円の電気代を削減できることがわかりました。これだと、10年でギリギリ元が取れないくらいなので、もう少し自家消費の割合を上げていけば、10年で元が取れて現時点でもコストメリットが出るようなご提案になりました。
簡易的ではありますが、今回、北面配置でも10年で元が取れそうなお見積りが出せた理由としては、お客様が都内にお住まいだったからです。都内にお住まいの場合、補助金が太陽光発電と蓄電池を合わせて200万円程度受け取れる可能性があります。そのため、コストメリットが出るようなご提案ができましたが、他の地域にお住まいの場合だと、自治体の補助金がそこまで多くないので、コストメリットが低い可能性がありますので、ご注意ください。
今回のお客様は、他社からのお見積もりは、弊社の1.5〜2倍程度の金額を提示されていたようでしたので、弊社としては他社よりも安くご提案できているかと思います。ただこの時点では、お客様のライフスタイルや家族構成などをお打ち合わせできておりません。現在お客様と調整しているところですが、お打ち合わせ後は、よりお客様にコストメリットが出るご提案ができるようになるかと思います。
太陽光発電の北面設置には注意!北側設置以外で太陽光発電に不向きな条件とは?のまとめ(1分で記事を読みたい方はこちらから)
太陽光発電に北面設置が適していないというのは、紛れもない事実です。
また、太陽光発電に適していない建物や条件としては、
・日照時間が短い地域
・屋根が小さい
・建物が老朽化している
・周囲に高い建物や木などがある
・年間平均気温(特に夏)が高い
が挙げられます。
もし、北面設置になる屋根だったり、上記の建物や条件に当てはまったとしても、絶対に諦めないでください。北向きでも南向き時の80%程度の発電量が得られるケースもありますし、太陽光発電を導入することでよりこれまでよりも生活レベルが向上することは間違いありません。そのためにも、まずは業者に相談して、一度発電量のシミュレーションを行いましょう。
千葉を拠点とする『株式会社iR』では、太陽光発電、蓄電池、エコキュートやIHクッキングヒーターなど販売や工事を手掛けております。
太陽光発電や蓄電池のお見積もり依頼はこちらから
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
記事の監修者情報
太陽光発電、オール電化販売会社に営業として7年間勤務。
会社員時代に支店長を務め全支店TOPの売り上げを達成。
2016年からは独立し株式会社iRを設立。
設立後には船井総研の講師や外部企業のコンサルティングにも携わる。
オススメ関連記事
①【徹底解説】太陽光発電と蓄電池のおすすめランキングと容量の選び方
②太陽光発電導入で電気代はどれだけ安くなる?平均的電気代の徹底調査!
③【裁判も?】太陽光発電における隣の家とのトラブル事例と解決策とは?
④太陽光発電の北面設置には注意!北側設置以外で太陽光発電に不向きな条件とは?
⑤【徹底解説】太陽光発電の見積もりチェックポイントとは?|失敗しないためのコツ15選
⑥【徹底解説】太陽光発電・蓄電池悪徳施工業者の特徴7選|安心できる優良な施工・設置業者の選び方とは?
⑦【徹底解説】太陽光発電のトラブルになり得る事案14選|契約前に確認しておきたいポイントとは?
⑧【2023年 太陽光発電 施工実績】選んだ理由は「信頼」と「提案力」です【お客様の声】
⑩【徹底解説】太陽光発電はやめとけ?2024年の失敗しない選択法
LINE友だち追加でサクッと簡単な見積もりを確認することも可能です!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
【太陽光発電で失敗したくないという方は併せてこちらもお読みください】
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓