太陽光パネルで家が暑い?夏の遮熱効果と対策
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太陽光パネルで家が暑いって本当?
太陽光パネルの導入は、ご家庭の節電に多大なる貢献を果たします。しかし、「太陽光パネル 家 暑い」という懸念が生まれることもあります。本記事では、太陽光パネルが屋根にもたらす影響、特に暑い季節の家の内部温度への影響に焦点を当てて解説します。
太陽光パネルの遮熱効果や屋根へのデメリット、さらには周囲の温度や隣家への影響、パネルが熱くなる原因やその輻射熱の影響など、太陽光発電の利用において家庭で考慮すべき点を網羅的に紹介します。太陽光パネル導入を検討中の方や、既に設置している方々にも役立つ情報を提供し、太陽光パネルと共存する快適な住環境の実現を目指します。
この記事を読むと、
・太陽光パネルが屋根に及ぼす影響とその遮熱効果
・太陽光パネルの設置が家の内部温度、特に夏の暑さにどのように影響するか
・太陽光パネルから発生する輻射熱の影響とその対策
・太陽光発電システムの周囲温度が住宅に与える影響
・太陽光パネルが隣の家や周囲の家に及ぼす可能性
・太陽光パネルが高温になる原因とそれに対する対応策
・太陽光発電による気温上昇の実際の影響とその現象
がわかります。
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太陽光パネルの屋根への影響と遮熱効果
太陽光パネルは、直射日光を受けることで電気を発電します。この過程で、屋根への直接的な日射を遮断し、屋根材の温度上昇を抑える遮熱効果があります。そのため、太陽光発電を設置したことで、夏場に家の中が暑くなってしまうということは起こりにくいと考えられます。実際、太陽光パネルを設置することで、屋根の温度が数度下がるという報告もあります。
季節 | 屋根表面温度 | 野地板裏面温度測定値 | 温度差 | |
モジュール未設置 | モジュール設置 | |||
夏 | 70℃ | 49.32℃ | 38.4℃ | -10.92℃ |
冬 | -5℃ | 8.12℃ | 13.35℃ | +5.23℃ |
気温 | 屋根表面温度 | モジュール表面温度 |
モジュール下 屋根表面温度 |
温度差 |
40℃ | 68.5℃ | 57.5℃ | 約48℃ | 約10℃ |
上の表は、株式会社ポラス暮し科学研究所とDEMUDAという中国企業が調べた、夏場の屋根表面と太陽光モジュール表面などの温度に関するデータになります。株式会社ポラスの方は、気温条件がわかりませんで、おそらく40℃程度ではないかと思われます。
両方のデータから、夏場は屋根表面の温度が70℃近くまで上がりますが、太陽光パネルを設置することで、単純に屋根に日陰を作るだけでなく、太陽光の熱エネルギーを吸収しているため、太陽光パネル下や野地板の温度が10℃近く下がっているのではないかと思われます。
ただし、あくまで、屋根や野地板の温度差が10℃程度あるのであって、部屋の中が10℃も下がるというわけではありません。ちなみに、弊社のお客様数名に確認してみたところ、2〜4℃程度温度が下がっているというお答えをいただいています。
また、冬場は屋根表面と野地板裏面の温度で、5℃程度の差がついていることがわかります。ですが、夏場に10℃も差があって、部屋の中は2〜4℃程度涼しくなっただけなので、冬場に部屋は暖かくなるのか疑問が残ります。ですが、屋根に太陽光パネルという遮蔽物を設置することによって、部屋が寒くなるのを抑制している可能性も考えられます。ここで、株式会社八光電機の実験をみますと、遮蔽物があると放射冷却を抑えられるということがわかります。八光電機の実験では、遮蔽物があることで放射冷却を抑制できるかを検証していて、下の画像のような方法でアルミや黒艶したアルミがどのような温度変化をするか調べています。
この結果から、遮蔽物があることで日中は外部からの熱を抑え、夜間には外部からの冷却を抑えられるということがわかります。そのため、太陽光発電を設置することで、発電だけでなく太陽光の遮熱効果と夜間の放射冷却の抑制も見込めて、より節電効果があると言えます。
太陽光発電と気温上昇の関係
太陽光発電システムは、気温上昇により発電量に影響が出てきます。発電量はパネル表面温度が25℃で最大になり、そこから1℃上昇するごとに0.5%発電量が落ちると言われています。先程の表を見ると、夏場はパネル温度が50〜60℃になるため、発電量が12.5〜17.5%程度落ちる可能性がありますし、最大30%程度落ちる場合があると言われています。
では、実際に太陽光パネルの温度上昇を抑える方法はあるのでしょうか?
太陽光パネルの温度上昇への対策については、この後に解説していきたいと思います。
太陽光パネルが熱くなる現象とその対策
太陽光パネルは、太陽光のエネルギーを受けて熱を持つため、特に夏場にはパネル自体が熱くなることがあります。先程の表にもありますが、夏場は太陽光パネルの表面温度は60℃程度までに上がります。そうなると、太陽光パネルも正常に稼働することができなくなり、4〜5月や9月〜10月に比べて発電量が落ちてしまうことがあります。
この現象に関して太陽光パネルでできる対策としては、メーカーの方でも努力はされていると思いますが、現状ありません。Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトを見ると、「水を撒いた方がいいのか?」のような質問をされている方もいらっしゃいますが、水を撒くことで多少太陽光パネル表面の温度が下がるかと思いますが、その分水道代が嵩んでしまうので、むしろ水道光熱費が高くなってしまいますので、オススメできません。
また、弊社の方で調べがついているわけではないですが、パネル表面をコーティングして太陽光パネルの温度情報を抑える、という方法がもしあったとしても、こういう方法を採用するのもオススメできません。まず、夏場にパネルが熱くなることを抑えれたとしても、コーティングによって発電量が下がってしまう可能性があるからです。また、コーティングをすることで、メーカー保証の対象外になってしまう可能性もあります。この2点から、コーティングなどでの対策も弊社ではオススメしておりません。
太陽光パネルからの輻射(ふくしゃ)熱とその対処法
太陽光パネルからの輻射熱は、屋根の表面温度を上昇させる一因となります。輻射熱を抑えるためには、パネルと屋根材との間に適切な距離を確保することが効果的です。また、屋根材の素材選びや色の選定も、輻射熱の影響を減らすために重要です。反射率が高く、熱を吸収しにくい素材や色を選ぶことで、屋根の温度上昇を抑えることができます。
弊社では、太陽光発電を導入する際には、屋根塗装の検討もオススメしています。その理由として、
・太陽光発電設置後に屋根塗装すると、通常よりも費用が高くなる
・屋根塗装により遮熱効果が見込める可能性がある
の2点があるからです。ですので、もし太陽光発電の導入を検討されている方で、リフォームのタイミングの場合は、屋根塗装も併せて検討するようにしてみてください。
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太陽光パネルで家が暑いの真実は・・・
これまで解説してきた内容で、太陽光パネルを設置したことで、家が熱くなるという可能性は非常に低く、むしろ遮音効果と放射冷却を抑制できるという効果があり、より節電効果が見込めるということをお伝えしてきました。
では、なぜ「太陽光パネル 家 暑い」という疑問が出てきているのでしょうか?
実は、太陽光発電を設置して、家が暑くなるのはご自宅ではなく、隣の家の可能性が高いです。この件について、解説していきたいと思います。
太陽光発電が隣の家に及ぼす影響
太陽光発電を設置することで、条件が揃ってしまうと、太陽光パネルからの反射光が隣の家に射し込み、家が暑くなったり、眩しくなるという問題が出てきてしまいます。この問題を避けるためには、パネルの角度を適切に調整することが重要です。ここを気にせず設置してしまうと、近隣住民とトラブルになる可能性が高く、最悪の場合は裁判になってしまう可能性もありえます。実際に裁判になったケースもあるので、設置する際には販売業者や施工業者と相談して設置するようにしていきましょう。
この裁判のケースや近隣住民とのトラブルに関しては、こちらで詳しく解説していますので、気になる場合は併せてこちらの記事もお読みください。
→【裁判も?】太陽光発電における隣の家とのトラブル事例と解決策とは?
太陽光発電と周囲温度の影響
産業用太陽光発電の話になりますが、太陽光発電の周辺温度が上がることで、太陽光発電の発電量が落ちるというケースがありました。10年近く前の話ですが、太陽光発電の周辺温度が上がることで、ブレーカーの定格電流が変わってしまい、一時的に定格電流よりも上回ってブレーカーが落ちるケースがありました。
家庭用ではこういうケースは少ないですし、メーカーの方でも改良が進んでいるので、このような現象は起きないと思われます。ですが、万が一夏場に発電量が大幅に落ちた場合、従来のトラブルに該当しない場合は、周辺温度上昇によりブレーカーが落ちたという可能性も検討してみるといいかもしれません。
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太陽光パネルで家が暑い?夏の遮熱効果と対策のまとめ(1分で読みたい方はこちらから)
・太陽光パネル設置により、屋根の遮熱効果が得られ、夏場の室内温度上昇を抑制できる
・冬場は放射冷却を抑えられて、室内の断熱効果がある
・太陽光パネルからの輻射熱を抑えるためには、パネルと屋根材の間隔や素材選びが重要
・太陽光パネル設置により家が暑くなる可能性があるのは、自宅ではなく近隣の家
・近隣トラブルは最悪の場合裁判になるケースもあるので注意
千葉を拠点とする『株式会社iR』では、太陽光発電、蓄電池、エコキュートやIHクッキングヒーターなど販売や工事を手掛けております。
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記事の監修者情報
太陽光発電、オール電化販売会社に営業として7年間勤務。
会社員時代に支店長を務め全支店TOPの売り上げを達成。
2016年からは独立し株式会社iRを設立。
設立後には船井総研の講師や外部企業のコンサルティングにも携わる。
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